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<海外研修生インタビュー>日立ハイテクインド会社ームンバイ(後編)

前回に続き、日立ハイテクインド会社 ムンバイ事務所で4月から研修生として滞在をしている山川さん。(2016年入社 日立ハイテクサイエンス 国内営業)日々、語学学校で英語を学び、現地ビジネスにも関わるインドでの生活について伺いました。

――ムンバイ事務所について教えて下さい
ムンバイ事務所で働いている現地スタッフは13名です。旧オックスフォード社(2017年に Oxford Instruments plc グループの一部事業を子会社化)だったこともあり、全員ドイツ文化に慣れており、私のみ日本人です。メンバーはとても親切で、日本人1人でも孤独感を感じない仕事場です。コロナ後は働き方も劇的に変わりましが、インドの交通事情もあり出社するのも大変です。オフィスに出社している社員は少なく、車、リキシャ(三輪の小型タクシー)、電車・バスなどで通勤してくる人もいますが、在宅ワークが基本です。私は車通勤ですが、渋滞していない時は無く、割り込みが多すぎて大渋滞しているように思います。

通勤途中に牛の群れに囲まれることもあります

ランチ事情については、事務所メンバーは意外な事に「お弁当」を持参しています。さすがにカレーは持ち運びが大変なので、チャパティ(薄いナン)にスパイスで味付けした野菜を包んで食べています。私はオフィス近辺の店を開拓中で、滞在中のランチはインド料理のみ食べようと決めています。

ドーサはチーズ入りがお気に入り

左上:ドーサ(Dosa)​​​​​​​米と豆を発酵させた生地で作る、カリカリクレープ状の南インドの伝統的な料理。
左下:モモ(Momos)主に、チベット、北インド地域で食べられている小籠包、蒸し餃子、肉まんに類する食べ物です。肉、野菜などを、小麦粉で作った生地で包み、蒸して作ります。
右:グラブジャムン(Gulab Jamun)「世界一甘いお菓子」として知られる、ボール状のお菓子。材料にはコア(インドやネパールの濃縮乳)やローズウォーターで味付けしたシロップが使われています。


――日本とインドでのビジネスに関する違いはありますか?
事務所メンバーとは、主に英語でのコミュニケーションです。たまに、挨拶・相槌はヒンディー語が入ります。インド人同士の会話は、ほとんどの場合には現地語(マラティー語)で話していますが、それぞれの言語で表現したい言葉を選んで使っているようです。高頻度でミックスされており、私は本当に英語を話しているのか?とたまに勘違いしそうになることも。コミュニケーションの違いとしては、非常にオープンなところが上げられますが、「休日に何をしたか?」「家族についての話題」など、とにかくプライベートな情報を共有することが重要です。

ビジネス面に関しては、ドキュメント文化が薄く、ほぼ全て会話でのやりとりです。メール < 電話 < 対面 の順で、対面での会話が重視されています。なので、言った言わないが発生することもあります。事務所メンバーは議事録を書いている人はいますが、他社ではほぼ居ません。会話が全てなので、時には言い合いになったりしますが、話し合いを続け最後には双方ともに妥協点を見つけて着地します。日本でのビジネスと比べると、ルールを厳格に守って行うことは苦手なようです。また、対面での会議中に(社内・社外問わず)電話が来た際には、その場で電話に出て対応することがあります。マナーモードにするイメージは、あまり無いですね。さまざまな場面で(取引上の条件や会議の開始時間など)時間がかかることが多いですが、ある程度の余裕を持って対応することに慣れ始めています

他にも印象的なのは、インド人の成長意欲はすごいと感じました。4月に英語が少しずつ理解できるようになった頃に出席した代理店会議で、創業者が「インドはいま成長している、国とは即ち人々であることから人も成長している。自分たちは利益を追求するだけでなく、自己の成長意欲のためにも頑張っている」と話していたことが印象的でした。


――プライベートの時間はどう過ごされていますか?ショートトリップなど旅行に行かれたことはありますか?
有名なところでは、タージマハル・インド門など訪問しています。インド赴任の前に、一眼レフカメラのSony a7Ⅲを購入したので、積極的に思い出作りをするようにしています。他には、カフェで読書や英語の勉強をしています。近場で遊べる場所はほとんどないので、ある程度予定を立てて旅行にいくか、現地の友人と予定が合えば食事にいっています。他には、近くの公園まで散歩をするなどの習慣がつきました。

旅先で出会った人たちとの会話も楽しい思い出に


――長期間の海外生活の中でモチベーションを保つ秘訣はありますか?
モチベーションに関しては、「振り返った時に後悔しないように」を常に唱えるようにしています。赴任期間は研修生なので1年間と決まっています。
Netflixでアニメをみているだけでも幸せになれるし、月一回くらいのペースで国内旅行に行き、新しい経験を積むようにしています。旅行先では、ドライバーなどにその地域の宗教構成や現地語などを教えて貰うなどして、調べた知識ではなく直接聞いて文化を知るようにしています。また、仕事面の目標以外でのインナーミッションとして「友人を30人作る!」と決めて来ているので、とにかく現地の人とコミュニケーションを取るようにしています。彼らと話す内容が複雑だったり、深くなった際には、自分は言いたいことを表現できないという状況を作り出し、悔しさを創出してモチベーションを高めています。

――残りの期間を迎えて思う事、今後の目標などを教えて下さい
<仕事面について>
まだ、インドでのビジネス展開の目途が立たないことから、帰国日から逆算して早めに動き、何とか形に持っていきたいと思っています。

<語学について>
帰国後にTOEICで高得点を取るため、TOEICの勉強も開始しています。SpeakingとListeningをレベルアップできる環境なので、環境が異国だからこそ活用できることは最後まで全て行うつもりです。

<関係者への感謝>
インドで出会った人々は本当に親切で感謝しています。支えてもらった方々の自宅を訪問して、インド料理の作り方を覚えて日本に戻りたいです。彼らにとって、自分たちの食文化を知ってもらう事は非常に嬉しいことだと思います。なので、日本に帰国後も、たまに料理の写真を送るなどして交流を続けたいと思います。週末の過ごし方も、知り合いといくつか小旅行も計画しているので、なるべく現地の人と一緒に過ごしてインドの思い出を多く残せるようにしたいと思います。


【日立ハイテクインド会社 ムンバイ事務所】
インド共和国マハーラーシュトラ州にあり、インドおよび周辺国への分析機器の販売・サービス、バリューチェーン・サプライチェーンソリューションの提供、デジタルソリューションビジネス・新事業の創生などを展開。


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