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WORLD SKILLS LYON 2024「CNC旋盤職種」で銀メダルを獲得

9月10日~15日にフランス・リヨンで開催された技能五輪国際大会「World Skills Lyon 2024」にて、CNC旋盤職種に出場した 田澤 大(たざわ だいむ)選手が銀メダルを獲得しました。

第47回技能五輪国際大会 開会式(Photo by World Skills)

CNC旋盤とは

今回、出場した競技のCNC旋盤とは、加工する材料を機械の軸に固定して回転させながら、回転数や刃物の位置などをコンピュータで制御し、加工する工作機械です。この機械を使って、複雑な形状の部品を精密かつ大量に作る競技です。競技では、課題図面をもとに加工方法・手順をイメージしたプログラミングと、加工機械の巧みな操作により、完成した作品で技能を競います。


3日間の競技とチームチャレンジ

採点の対象となる競技は3日間行われます。CNC旋盤職種では競技課題、加工する材料の材質は当日まで非公開となっており、単品、量産、組付課題より選出されます。競技時間は1日4時間で、図面の指示通り、プログラム作成、加工の順で進めていきます。

今大会の1課題目は低炭素鋼での単品課題、第2課題は工具鋼(刃物や各種工具に用いられる鋼の総称)での5部品量産課題、3課題目は工具鋼、真鍮の組付課題が出題されました。課題の評価ポイントは、寸法公差部に配点が多く設定され、順に主観、面粗さ、材料再支給の有無が評価対象となります。

田澤選手は、通常の訓練から高難易度の課題に取り組んでいたため、今回出題された課題では、全てにおいて自信を持ち、取り組むことができました。今大会は課題の難易度がやや低かったため、一つのミスも許されない状況でしたが、全課題ともにミスなく作業を進めることができました。

競技に挑む田澤選手(Photo by World Skills)

競技4日目では、参加者が2チーム (各11人) に分かれ、ロケットを作成する「チームチャレンジ」が行われました。チームチャレンジでは、与えられた複数の図面をチームで分担して加工し、最後は加工した部品を組付けて完了という流れで進められます。

今回の課題となったロケットとチームチャレンジの様子(Photo by World Skills)

チームチャレンジの結果は、競技とは別で評価には反映されませんが、CNC旋盤職種で伝統的に行われている行事です。訓練では、自分自身と向き合うこと、個のスキルを高めることが基本ですが、チームチャレンジでは実際の製造工程に近い形がとられるため、非常に良い経験ができる機会となりました。

メダリストの選手たちと(Photo by World Skills)


技能の伝承と若手技能者の育成

日立ハイテクでは、技能の伝承と若手技能者の育成を目的に、長年にわたり技能五輪全国大会に代表選手を送り出し、技能五輪国際大会においても受賞を重ねてきました。日立ハイテクグループのハイテク製品を支えているのは、絶え間ない最先端技術の開発とそれを製品として形にする最高水準の技能であり、技能五輪への挑戦はモノづくりの原点につながると考えています。今後も「世界一のモノづくり」をめざして、若手技能者の育成と技能の伝承に取り組んでいきます。

田澤選手と指導員の皆さん



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