(育休インタビュー)Webリニューアルプロジェクトから一転、家事タスクをこなし続けた2カ月間
当社は2016年10月にイクボス企業同盟に加盟し、ワークライフバランスの推奨のもと、男性育休取得率100%をめざし「全力育児応援プロジェクト」を実施しています。(2022年度の取得実績は75.2%)
今回、育休取得者の伊集院さん(2017年入社 CSR本部 コーポレート・コミュニケーション部)にインタビューをしました。取得当時は3歳の娘さんと誕生したばかりの息子さんの4人家族。2カ月間の育休生活について、お話を伺いました。
――育児休暇を取ろうと思ったきっかけを教えてください
1人目は里帰り出産をしたのですが、2人目の時は上の子もいたので里帰りはしないことになりました。仕事をしながらでは難しいと思い、会社として推奨していたため、育休取得を決めました。
――育休申請から取得するまではどのような流れでしたか?
安定期に入るころに上司に育休取得の希望を伝えました。
上司と面談を行い、Webリニューアルプロジェクトが佳境に入っていたため、膨大な量のタスクや多くのベンダーが関わっていたこともあり引継ぎは大変でしたが、チームのメンバーにも協力してもらいながら進めることができました。
――今まで家事の経験はありましたか?
一人暮らしをしていましたし、結婚してからもある程度の家事はしていたので、スキルはそれなりにあったと思います。料理はわりと得意です。
――育休期間中はどのように役割分担をしたのでしょうか?
妻には息子の事を、自分はその他の家事全般を行いました。
〇自分の主な役割
・料理(朝昼夜全て)
・洗濯
・掃除
・娘の世話
〇妻にお願いしたこと
・息子の世話
――育休中の生活について教えてください
コロナ禍で家族との時間が増えた状態だったため、育児休暇にスムーズに入れましたが、育休開始の1週間ほど前に妻が入院したので、その間は仕事が終わってから車で娘を片道30分の幼稚園までお迎え、晩御飯の準備など全て一人で対応しなければならず大変でした。
長男の出産後は、産褥期に必要とされる栄養素を調べ、バランスの良い食事内容になるように献立を考えながら家事をこなし、妻のストレスを緩和するためにママ友を招待して私が料理をふるまうこともしました。6時半の起床から食事の支度、洗濯から娘の送り迎えなど、このようなスケジュールで1日を過ごしていました。
料理をする機会が増えたこともあり、フライパンを新調して低温調理器を購入。鶏ハムやサーモンのコンフィを作ったりと、かなり活躍しました。
――良かったこと、苦労したことを教えてください
育休を取得して良かったことは、家族との時間が多くなり、より絆が強まりました。一緒に過ごす時間が長くなったことで娘がパパっ子になってくれたことは嬉しかったですね。
苦労したことは、妻の回復を意識した栄養バランスの献立作りです。栄養バランスを考え、上の子も喜んで食べてくれるような日々の献立を考えたり、ストックしてある食品の在庫管理、夕方の娘のお迎え時間までに効率よく家事を済ませる生活は、主婦の大変さがよく分かりました。
あとは、妻が下の子にかかりきりになると娘のイヤイヤ期と赤ちゃん返りが始まり大変でした。娘の嫉妬により息子を抱っこできないこともありました。
――日々の生活で息抜きやモチベーションを保つためにしていたことはありますか?
午前中にジムに行く時間をつくり、筋トレでリフレッシュをしていました。
トレーニングをしながら夕飯の献立を考えたりすることもありました。
――育休終了後の仕事の復帰は順調でしたか?
スパっと仕事モードに切り替えるのと、進行中だったWebサイトリニューアルプロジェクトの引継ぎ事項で期間中に変更があったものなどを把握したりと巻き返しが大変でした。
――今も続けていることはありますか?
育休前も家事はしていたので、特に変わったことはありませんが、低温調理器の活用は継続しています。鶏ハム・サーモン、ホタテのコンフィは我が家の定番メニューになっていて、週末のご飯は私が作ることが多いです。
――最後に、育休を取ってみて分かったことや今後、取得を考えている方へ伝えたい事はありますか?
男性育休の制度は有効活用するべきですが、妻に負担をかけないために全てをやる覚悟を持たないとあまり意味のない育休になると感じました。育休取得を仕事の関係者に伝えたところ、「ゆっくり休んでください」と言われたことがありましたが、「育児休暇」は言葉のイメージとは異なり「休暇」と呼べるほど甘いものではないと思いました。
日立ハイテクが取り組むワークライフバランス
「両立支援制度の充実」
仕事と家庭の両立支援は、法改正の動向も踏まえながら育児、介護に携わる従業員が活用できる制度の整備・浸透に努めています。在宅勤務、サテライトオフィス勤務、スポットリモートワークの対象者を全従業員に拡大し、フレックスタイム制勤務についても、業務の繁閑に応じて、自律的に一定の幅の中で就業時間を選択可能(非就業日を設けることで週休3日も可)とするなど、働く場所・時間のフレキシビリティを高めて自律的に働き方を選択できる「ハイブリッドワーク」を推進しています。また、2020年度下期から、性別役割分担意識の払拭による女性活躍推進、ワークとライフの両立によるエンゲージメント向上、介護離職リスクへの備えを目的に、男性育休取得率100%をめざし「全力育児応援プロジェクト」を実施し、2022年度に子が生まれた男性従業員のうち75.2%が、育児休業または配偶者出産休暇を取得しています。
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